【Bendopneaとは?】前屈みで息苦しさが生じる所見について

靴紐を結ぶ時に息が切れます

前屈みになると、しんどいです

かさけん

このような患者さんと出会ったことはありませんか?
この記事では、最近注目されつつある身体所見のBendopnea(ベンドプニア)についてお話ししていきます!

ベンドプニアについて知りたい方、心リハに携わってる方や、さらに心リハの知識を深めたい方におすすめの内容になっています!

簡単な自己紹介

はじめまして!
ハートリハブログのかさけんはるです。
ご訪問ありがとうございます。

このブログは「心リハをたくさんの人に知ってもらいたい!」を
目的に夫婦で協力して作成しています。

かさけん

急性期総合病院で心リハをメインに理学療法士として働いている。
心リハを始めて7年、心リハ指導士の資格取得をして5年。
2020に心不全療養指導士の資格を取得。

こよなく心臓を愛している。はるの夫。
記事の主な作成者。

はる

看護師で混合病棟に6年在籍していた。かさけんの妻。

記事の編集やブログ運営をしている。

目次

Bendopnea(ベンドプニア)とは

Bendopnea(ベンドプニア)のイメージ画像

改めて最近注目されつつあるBendopnea(ベンドプニア)についてお話ししたいと思います。

私がBendopnea(ベンドプニア)の言葉を知ったのは「急性・慢性心不全診療ガイドラインかかりつけ医向けガイダンス」を読んでいる時です。

おすすめ参考文献

Bendopnea(ベンドプニア)は日本語に訳すと前屈位呼吸苦と訳されます。
この言葉は2014年に始めて報告されてから、分かりやすい身体所見として注目されています。

その論文がこちらです。

この論文では、おそらく心不全の患者さんと接しているときに、患者さんが何かをしようと前屈みをすると息切れが増強している様子を疑問に感じて研究されたものだと思います。

臨床で疑問に思ったことをクリニカルクエスチョンとして研究をされた素晴らしい内容だと思いました。

さらにこの研究では患者さんに対して、「靴下や靴を履くように腰を前に曲げ、息切れを感じれば教えてください」と説明して息切れが生じるまでの時間を測定しています。

前屈みをして30秒以内に息切れを訴えた患者さんをBendopneaと定義すると、102名中29名が前屈みで息苦しさを訴えました。
息苦しさが発症するまでの時間は平均で8秒(7秒から11秒)でした。

またこの研究では右心カテーテルの検査結果とBendopnea発生の有無との関連を調べています。
心拍出量が低下している症例肺動脈楔入圧が上昇している症例前屈みで息苦しさを感じる割合が高値であったと報告しています。

Bendopneaの発生機序

Bendopneaの発生機序についてまとめたオリジナル画像

Bendopnea発生の機序としては、前屈みをすることによって腹腔内圧胸腔内圧が上昇します。
その結果、左室拡張末期圧が上昇し、息苦しさを感じると考えられています。

安静時には息苦しさは生じていませんが、運動負荷をかけることで息苦しさが生じることは心不全の患者さんでよく経験することです。

これは運動という負荷をかけることで、前負荷や後負荷を増大させたために肺動脈楔入圧、左室拡張末期圧が上昇して息苦さを感じていると考えられます。

Bendopnea(ベンドプニア)は前屈みという簡便は身体負荷をかけて血行動態を評価することができるので歩かずにその場で評価できるという点で非常に有用だと思います。

私が実践している具体的な方法は、患者さんのベッドサイドに行き「座って靴を履きましょうか」と声をかけます。
入院中であればベッドの下に靴やスリッパ が置いてあることが多いので、患者さんにその靴をとってもらいます。

患者さんからしたら靴をとってくれたらいいのになーと思うかもしれませんが前屈み動作も評価の1つです。
一連の靴をとって履く動作をしてもらって、息苦しさが出現していないのかを評価しています。

Bendopneaの発生率と関連因子

Bendopneaの発生率や発生に関連した因子、予後との関連についてご紹介します。

●入院の心不全患者に関する報告

入院初日に評価すると250名中122名(48.8%)にBendopneaを認めた。

Bendopneaを呈する症例では有意に死亡率が上昇し、心不全の重要度であるNYHA stageが進行していた。

●外来の心不全患者に関する報告

179名中32名(17.8%)にBendopneaを認めた。

Bendopneaは、3ヵ月後の心不全入院を含む有害事象発生との関連を認めた。

また最近では、心不全患者だけでなく慢性閉塞性肺疾患患者でのBendopneaの報告も見られています。
前屈みによる息こらえや胸郭運動の制限によって呼吸困難が生じるのではないかと考えられています。

まとめ

最後までご覧いただきありがとうございました。

今回は最近注目されつつある、Bendopneaについてのお話しでした。

「前屈みでしんどくなりませんか?」

「靴紐を結ぶ動作で息苦しさが出現しませんか?」

このような質問をすることで心不全の患者さんの状態を評価できるかもしれません。

またBendopneaの発生と予後には関連があるため、簡便な前屈みで息切れが出現するか評価することは重要だと思います。
ぜひ、評価してみてください。

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